ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった

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主人公のアレキサンダーに対する憧れ的なものが垣間見えた。最後に名言っぽい文もアレキサンダーの言葉をモチーフにしてる。

主人公のカッコイイというイメージ=アレキサンダーなのだろう。アレキサンダーの隣にいたからこそ、主人公は華族様だよと言ってしまった気がする。

三国志(北方謙三)

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【ア行】
韋康···曹操配下の、民政担当。涼州攻略の時に連れられる。馬超に殺られる。

伊籍···字は機伯。劉表の家臣。その後、劉備の配下。信頼できるし、誠実。痩身で涼やかな目。劉表と陳元夫人に恩を感じる。力量はあるが、野心がない。病死。死ぬ間際に法律の本と、物の値段や市場のあり方の本二冊を記す。どちらも非常に素晴らしい本。

尹貞···司馬懿軍学の師。今は司馬懿の参謀。戦より、諜略に卓抜なものを持つ。額から右目にかけて赤痣があり、隠すために顔を右にそむける癖がある。常人では思い付かないような汚い諜略をやる。司馬家が絶対的なものとして思っており、魏のことは二の次。姜維の槍を受けて死ぬ。

于禁···元鮑信の部将。今は曹操軍に加わる。優秀な歴戦の勇将。関羽に負けて捕虜となり、次に呉の捕虜となる。その後、帰国して曹操の墓に参拝して、そこで倒れて死亡。

袁煕···袁紹の次男。袁紹が幽州の州牧にする予定。三兄弟のなかでは、一番能力が低いらしい。
曹操からは、目立たないが、確かな民政手腕と評価される。公孫康に殺られる。甄氏の元夫。

爰京···華佗の弟子で、努力家。曹操の頭痛を見る。その後、劉備の病も見る。牛志も見る。目がすんでいる。顔半分を髭で覆う。鍼を三本まで同時に打てる。各地の医師の療法を学ぶことと、薬草を見つけ出すことを目的に流浪をしながら医療行為を行う。鍼を打つ一瞬の呼吸を会得するために夏侯惇から槍や剣を学ぶ。

袁術···病で死ぬ。帝を自称する。
袁紹···無駄なことはしない。人間を動かして自分が戦わないってのが好き。袁家の王室を作ろうと目論む。謀略だけが周到な男。宗教、宦官、間者が嫌い。戦を嫌う武人。血の繋がりを異常に重要視。懐が小さいと徐庶に言われる。死に兵をよく使う。

袁尚···袁紹の三男。袁紹冀州の州牧にする予定。袁紹が息子の中で一番資質があると認める。公孫康にやられる。

袁譚···袁紹の長子。袁紹青州の州牧にする予定。可愛がられる袁尚とに不平を持つ。本当は冀州を治めたい。

袁綝···袁術の娘。戦を多く見てきたし、旅をしてきた。従者が涼州の西に国を作る気だった。馬超に捕まり、その後、張衛のところへ。馬綝、綝綝、小綝と呼ばれたりもする。伝国の玉璽を持つ。馬に乗れる。眼には妖しい光がある。簡雍に、馬超の妻になるつもりだと思われる。

王安···張飛の従者。徐州の下邳で、倒れているところを拾われる。夜目が利く。張遼との激戦の末、死ぬ。

王允···司徒をしながら、瑶夫人に阿る。漢王室を守り抜きたい。観察する能力が高い。呂布を操って董卓を討ち取る。前例と建前を使って政治をする。

王叡···荊州勅史で、文官。
王匡···呂布に負けた河内の太守。
王肱···東郡太守。
応尚···応塁の息子で、応真の弟。長身でしっかりした骨格をしていて、眼だけが似ている。寡黙。間者をおびき寄せる罠にかかって死ぬ。

応真···応塁の息子。父に勝る動きをするだろうと孔明に推挙された。応塁に劣らない。細い目で小肥り。父よりも明るく、新しいものに関心を示す。

区星···南の反乱の頭目
王双···魏の将軍。荒武者だが、思慮はない。巨漢で怪力で、精悍な顔をしている。馬岱に討ち取られる。曹叡のお気に入り。

王忠···曹操を裏切った劉備を倒しに行く。
王芬···冀州の勅史。霊帝の廃位を画策。
王平···漢中の生まれ。五斗米道に馴染めず、曹操軍に加入し、徐晃の下にいたが、曹操の漢王室に対するやり方が許せず、陽平関に劉備が居た時に劉備に投降してきた魏の校尉。何平とも呼ばれる。字の読み書きができない。沈着で寡黙な男。兵の指揮はなかなか。判断力も優れている。根っからの軍人。命令をきちんと守る。堅実。

王甫···民政に長けた関羽の側近。軍の指揮は未熟。江陵奪還戦で死亡。

応塁···劉備が雇った30歳くらいの間者。并州出身。眼が細く、太っている。金が好き。漢王室の復興を願う。部下は20人。元賊の弟がいる。劉備の志に共鳴する。剣の腕も相当で、致死軍に奇襲されたとき、死亡した。

王朗···曹丕の文官。三公のひとり。死ぬ。
於夫羅···南匈奴単于(王)の息子。黒山の賊と仲間。内乱で国を離れる。

【カ行】
華歆···曹丕の文官。三公の1人。
賈詡···張繡の参謀。切れ者だが、どこか暗い。曹操配下になる。小技にたける。老いて経験から全てを判断するようになった。曹丕に三公に任命される。夏侯惇の死後、魏軍の頂点にいる。死ぬ。

郭嘉···若者。参謀。袁紹か、曹操、どっちに仕えるか迷って曹操に仕える。軍略が一流だが、本領は民政。荀彧の後継として、曹操が一番期待する。病気で死ぬ。

郭汜···董卓の遺臣。部下に殺される。
郝昭···長安司馬懿に見つけられた魏の校尉。司馬懿の副官。守りに強く、攻撃は不得手。粘り強いのが長所。その後、許褚の下で働き、将軍になる。病にかかって病没。

郭真···劉備の兵。関羽の従者。厳しい調練で泣いていたところを関羽に見られる。牧場で働いていた。赤兎の世話をする。関羽と共に呉に裏切られて死亡。

楽進···曹操配下。延津から渡渉する際の副将。攻めの軍人で、無謀なところがある。先陣を切るのが好きで、李典と相性よし。病死。

郭模···蜀の校尉。将軍になれる器。荊州から、生き残って益州に入ってきた。弓手200人を率いている。関羽のもとで弓手をした後、孔明の従者をしていた。孟達を寝返らせるため、魏に投降。

郭淮···曹丕に気に入られる。雍州勅史。戦の才能はてんでだめだが、民政は優秀。人を抱き込むすべも知る。決して約束を破らない。対孔明で腿に矢を受ける。放っておくと緊張を失うという欠点。

夏侯淵···攻めの戦が好きな、曹操の歴戦の将軍であり、側近。黄忠に討ち取られる。

何皇后···何進の妹で、霊帝の皇后。
夏侯尚···夏侯淵の甥。叔父の声望を受け継ぎつつある。

夏侯惇···矢傷で左目を失う。温厚。曹操に一番信頼されている。欠けたものが少ない将軍。政治面は無理だが、頭も良い。考えるときに癖で眼帯を触る。全軍を掌握する力がずば抜けてる。暑さに弱い。私心はなく、人望がある。三公の上の大将軍に就く。老衰で死ぬ。

夏侯覇···魏の将軍で夏侯淵の息子。蜀に対する恨みは深い。曹真が腹心にしようとしている。戦の呼吸は天性のものがある。直情的な男。大薙刀を使う。強いが、攻めは直線的。一騎討ちで味方の援護が入る。

何進
華佗···曹操の優秀な医者。はっきり言う物言いが嫌で、曹操から遠ざけられた。比類なく名医。処刑される。

華雄···汜水関を守る将。関羽にやられる。
関羽···理詰め。孔明が苦手。赤兎の子に乗る。龐統とは仲良しで、学問を教えて貰う。豪勇無双で、統治者としても一流。劉備のために闘う。信義を貫く。誇りの人。呉に裏切られて死ぬ。

毌丘毅···反乱軍討伐の指揮者の都尉。劉備の軍功を上表。

韓玄···長沙太守。劉備との戦いで籠城する。魏延に殺られる。

関興···関羽の次男。関羽を慕う。廖化の軍にいる。眼の光が良い。出来が良い。張飛、次に趙雲のところで鍛えられる。張苞と兄弟のような付き合い。全身の骨格、口元は関羽そっくりだが、髭を蓄えようとはしない。陸遜との戦いで死ぬ。

関索···関羽の三男。
管承···青州で暴れる海賊。
韓遂···涼州あたりで力を持つ独立勢力の武将。馬騰の義兄弟。馬騰の妻子を殺したが和解。巧妙に立ち回るが、力はない。勝ち軍を見分ける目が凄い。馬超を裏切る。夏侯淵に殺られる。

韓当···呉郡からの義勇兵で、孫堅の側近。水軍もいける。長生き。張飛暗殺の手を打つ。普通に死ぬ。

甘寧···孫権の将軍。もともと流浪が長く、前は黄祖の部下。凌統の父を射殺する。荒っぽいだけでなく、相手のことを考えた戦も出来る。蘇飛に恩を受けたことがある。攻撃に長ける。病で死ぬ。

韓馥···冀州の勅史。部下の将軍を孫堅の援軍で汜水関へ送る。わがままだが、野心はなく、胆は小さい。

甘夫人···劉備の妻。男子を産む。病死する。
関平···関羽の養子で長男。関羽の麾下。どこか甘い。戦の機を見る目がない。優しすぎるところが欠点。呉に裏切られ、関羽と共に死亡。

顔木···張衛の副官。もともと熱心な五斗米道信者。漢中で五斗米道軍と決別した時に付いてきて、残った最後の一人。あまりものを考えずに、信じ込む。部下の掌握の仕方は上手い。朱桓と話し合いをしようとするも殺された。

簡雍···麋竺の下にいる。小肥りで、軽口ばかりで、よく酒を飲む。親しみやすい人柄。ただ、民の気持ちをよく掴む。相手の気持ちを忖度できる。劉備が涿県で義勇兵を挙げたときから一緒の古株。文官。鷹揚な性格。心と心の戦は劉備軍で随一。生きるのに飽きたらしい。悲しみに満ちた優しさで人を包み込む。劉備の昔から変わっていないところが好き。病死。

顔良···袁紹の自慢の武将。濁声で、袁紹にその声を不快に思われている。関羽との一騎討ちで一合で死ぬ。

魏延···長沙の食客から、劉備配下。韓玄の首を切る。眼が鋭い。重装備の騎馬隊を率いる。軍師嫌い。人に誤解を受けても、平然といれる太さがある。時として常人には考えられないような動きを見せる。苦しければ苦しいほど力を出す。はっきりしたもの言いをする。戦でじっとしているのが耐えられない。

牛金···曹操の部将。江陵で、周瑜に包囲されたときに、曹仁に助けられる。

牛志···馬超配下。幼い頃は烏鼠山で育ち、のちに李堪の校尉。不敵な目をしている。馬も軍学も剣も通じてるが、どこか乱世に飽きている。馬超に冀城を落とす献策。董卓の血筋コンプレックス。穏やかな物言い。公平で、好き嫌いを表情に出さない。全身に気力を漲らせているような男。

牛輔···牛志の父で、董卓の娘を娶った。
丘力居···烏丸から、徴発をひどく取り立てる。
協···霊帝の側室が生んだ王子。利発。献帝。山陽公という待遇を曹丕からもらう。

姜維···冀の生まれで、魏軍の校尉から、孔明の従者→趙雲。字は伯約。漢王室を秩序の中心とするべきだ、と考える。精悍だが、髭がない。手は節くれだっていた。冀に老いた母がいる。軍学に通じる。孔明が驚くほどの才がある。槍の実力者で、趙雲に教えることはないと言われる。孔明の命を刺客から助ける。馬謖ほどじゃないが、才気もある。先走るところはない。果敢で、緻密。全体を見る目が欠ける。野戦が得意。陳式と一緒に動きがち。

橋公···皖の大商人。二人の娘が二喬で、有名。
許貢···呉郡太守。袁術に通じていると、孫策に疑われ、殺される。その復讐に一子が孫策を毒弓で襲うが、反撃に合って殺される。

許褚···字は仲康。鮑信の元で働く部将。逞しい体と、いい眼に曹操が惹かれる。その後、曹操の仲間に。典韋の代わりに曹操の近辺を守る。虎痴と呼ばれる。寡黙で感情を出さない。大薙刀を使う。老齢になり、近衛軍を退役。

許攸···曹操袁紹とは幼少の頃からの知り合い。傲慢な上に物欲が強い。能力はある。袁紹から曹操へ寝返る。許褚に斬られる。(曹操の許可あり)

紀霊···劉備討伐の袁術軍の大将で、袁術麾下随一の武将。黒い髭を蓄えた偉丈夫。

金旋···武陵郡太守。張飛と戦う。
胡桃···劉備が李姫にくれた犬の名前。
闕宣···下邳で反乱を起こした、天帝教の教祖。
厳顔···劉備配下。良い働きをする将軍。人望もあるが、老齢。黄忠と並ぶ。

献公···晋の偉い人。
蹇碩···宦官。西園八校尉の総指揮。
厳白虎···会稽郡に蔓延る数万の賊のリーダー。

項羽···かつての覇王。
候音···叛乱を起こして宛城に籠った豪族。関羽の古い馴染み。

黄蓋···呉郡からの義勇兵で、孫堅の側近。水軍も行ける。張昭と仲がよい。孫権を裏切ったふりをして、曹操軍に寝返る。病死。

高幹···袁紹の甥。袁紹并州の州牧。曹操に降伏後、反乱。果敢。曹操に捕らえられ、処刑される。

洪紀···劉備の弟子。軍学を習っている。馬の扱いが非常に上手。大金持ちだが、馬と暮らす方が好き。劉備と時を同じくして病死。

黄権···劉備益州攻略の時に、最後まで抵抗をしたが、帰順してからは、堅実な手腕を持った蜀の将軍として活躍。誠実で信用できる。陸遜との戦いで、追い込まれ、魏に降伏。

高順···呂布の部下。根っからの武人。呂布の部将の中では一番高評価(呂布麾下は除く)決断が早く、動きが果敢。だが、陳宮と仲が悪い。

高翔···蜀の将軍。初登場は、街亭。
黄祖···劉表麾下。白ひげの小柄な男で、江夏太守。荊州で最も骨のある将軍。董陵と幼なじみで、共に洛陽で学んだ。樊城を守る四万の大軍を率いる指揮官。孫堅を流れ矢で倒す。家族は孫策に捕らえられ、死んだ。孫権に本人はやられる。

公孫越···公孫瓉の弟。袁紹のもとへ、使者としておとずれたが、殺された。

公孫淵···遼東の勢力。魏に臣従してるが、独立志向が強い。孫権にしばしば書簡を送る。

公孫康···遼東の勢力。幽州の支配者になかなか屈しない。時代を見る目がある。

公孫瓉···気持ちにむらがある男で、目先のことばかりを考えるため、大将の器ではないと劉備に評される。張燕と連携。白馬将軍と呼ばれる。

公孫度···公孫康の父。時代を見る眼がない。
黄忠···劉備軍。馬上で使う弓が上手い。長沙にいた。澄んだ良い目をしている。夏侯淵を討ち取る。病のため死ぬ。

高定···南中の叛乱の勢力の一つの長。雍闓と仲が悪い。兵法通りには戦えるが、実戦経験なし。張嶷の軍に殺された。

高沛···劉璋の部将で、強硬派。劉備への救援を否定。劉備に殺される。

高豹···張衛の旗本。武術に優れる。白忠の推薦。五斗米道信者ではない。小さな叛乱の助勢に出て死ぬ。

皇甫嵩
高覧···袁紹の部将だったが、曹操に降伏。
孝廉···曹操を推挙した。
胡車児···張繡麾下の戟の名手。典韋に戟の使い方を教えてもらう。

胡承···蜀の薬草を使う医師。薬草にかけて右に出るものはいない。爰京にも薬草について教える。鍼も多少打てる。諸葛亮の主治医。

胡班···民政に長けた関羽の側近。軍の指揮は未熟。江陵奪還戦で死亡。

呉班···蜀の将軍。孫権復讐戦に同行。
呉夫人···孫策の母で、孫堅の妻。
呉蘭···劉備の部下の将軍。馬超のもとにつける。
胡郎···海西で育つ。馬が好きな男。赤兎に蹴られる。呂布の麾下に入る。今は、洪紀のところで、烏丸の隊長。赤兎の子に乗る。

【サ行】
蔡夫人···劉表正室
蔡和···蔡瑁の従弟。
蔡勲···蔡瑁の弟。
蔡中···蔡瑁の従弟。
蔡瑁···劉表重臣。蔡夫人の弟。劉備に一番反感を持つ。損得を見通す力がなく、体面だけ考える。悪質で、人を見る目がない。すぐ曹操に降伏した。

蔡邕···侍中(秘書官長)。文官の実力者。
山越族···丹陽郡の南の山岳地帯を縄張りとする。
士英···曹操が特に馬の買い付けを命じている男。良い馬を安く買う。清廉。馬を選ぶ目が非常に良い。軍を動かす権限もある。

士仁···劉備の部将。攻撃に向く部将ではない。蜀を裏切って呉と内通する。

司馬懿···曹操の二回目の召し出しに応じて、仕官。一回目は病を理由に断る。字は仲達。才気走るところがあり、闊達さに欠ける。役に立つことを見れる。軍師向き。嫌な男と曹操に思われる。
暗い。狼顧の相と名付けられる。曹丕のそばにいる。文官としてだけでなく、軍人としても優れる。狡知。曹操と違って、策だけで勝とうとする。(曹操は、戦だけでは勝てないときにのみ、諜略を使った。)諸葛亮の戦略を打ち破る。情欲が強いのが欠点。好きな女性を殺して快感を得るが、後悔。曹真と親しい。能力を隠そうとする。用心深い。自軍の兵士の心を読む。上昇志向が強い。血に対して執着がある。

司馬炎···司馬師の息子。
司馬徽···仕官などを避け、ただ学問に励んできた人物。隠棲している。水鏡先生と呼ばれる。

司馬ギョウ···秦滅亡後の分封を受けた、十八王の一人。

司馬師···司馬懿の息子。英邁。妻帯している。軍人。

司馬昭···司馬懿の息子。英邁。文官。
司馬孚···司馬懿の弟。
司馬防···曹操がかつて世話になる。八人の息子全員の字に達と言う字が入る。息子全員が秀才で、司馬の八達と呼ばれる。

車冑···曹操の部下。呂布の次の徐州の州牧。張飛に首をはねられる。

沙摩柯···山中に住む部族の頭。自分が強いと思う大将じゃないと従いたくない。良い眼をしている。鉄の棒の先端に棘が出た丸い玉が付いた武器を扱う。戦がしたい気持ちが強い。張飛に一騎討ちで負ける。陳礼の指揮下に入る。山岳戦が得意。陸遜との戦いで死ぬ。

周異···周瑜の父。揚州の名門。役人として優秀。
周循···周瑜の息子。
周泰···太史慈亡き後、旗本を率いる。旗本の中で、剣や槍が一番うまい。長生きして病死。

周魴···鄱陽郡の太守。魏に寝返るふりをする。陸遜には、戦では使い物にならないと評価される。

周瑜···孫家随一の器量を持った武将。強固な水軍を作る。明晰な分析力と、完成された判断力を持つ。船を使った戦は並ぶものなし。弱点は陸戦。字は公瑾。美周郞と呼ばれるほどの容貌。病死する。

朱桓···呉の将軍。荊州西部を守る。有望株。自尊心が強く、胆が座っている。陸遜に見込まれる。曹仁を追い払う。

朱儁
朱然···孫権の部将。孫権曰く、一軍を率いる輝きが感じられない。呂蒙は、無駄なことをしない男と評価した。孫権の幼なじみ。敵を前にして二度逃げた。文官から将軍になる。左腕を趙雲に切られて隻腕。

朱鳳···趙雲の妻。落ち着いてる。
朱褒···南中の叛乱の勢力の一つの長。殺された。
朱霊···曹操の部下。一千の兵を指揮できる程度の力量と曹操に言われる。劉備の裏切りを見抜けず、于禁のもとで働き、成長。

荀彧···漢王室の復権を目指す。曹操は自分が王になろうとしていると気づく。読みが深く、優秀。曹操が帝をないがしろにしていると感じたとき、皮肉を言う。幕僚の中で一番働いたと曹操に評価される。私心がなく、質素に暮らす。余ったお金は、一族に分け与える。毒を飲んで自殺。曹操の先を読む男。

淳于瓊···名の知られた、袁紹軍の将軍。さすがに手強い。鳥巣の兵糧を守るが、負けて死亡。

荀攸···荀彧の一門で、傑物と呼ばれている。蜀郡の太守。帝への尊崇の念が強い。すべての点で、荀彧より一段劣るが、それでも最高の文官。病気で急死。

招影···招揺の息子。
蒋琬···劉備の文官。馬良の下で働く。有能だが、馬良ほどの独自の発想がない。文官の中ではよく馬をのりこなす。

小喬···橋公の娘。大喬と合わせて二喬と呼ばれる。周瑜の妻。

向龐···劉備の軍人。実力を見せ始める。

鍾繇···曹操の部将だが、廷臣の立場のよう。洛陽、長安あたりの独立勢力に顔が利く。あまり戦をしない。

招揺···張飛が貰った汗血馬。気性が荒い。
諸葛瑾···孫権の文官で、戦より民政が得意。張昭の補佐。諸葛亮の異腹の兄。馬のように長い顔。温厚で、話にはいつも筋が通っている。

諸葛均···諸葛亮の弟。
諸葛玄···諸葛亮の叔父。諸葛亮を育てる。
諸葛亮···劉備の臣下で、荊州にいる徐庶の友。字は孔明徐庶曰く、徐庶より才に恵まれた男。臥竜と呼ばれている。政と戦を一体のものとして考える。馬の捌きは上手。優しすぎる。陳倫と結婚。王室に対する尊崇の念がある。いつも明解で、決断が早く、迷わない閃きの男。閃いてから熟考する。鋭すぎたり、純粋すぎるのが弱点。冷静に見えるが激しい部分がある。大雑把なところがない。人に対する好悪に気づかない。戦術を頭で考えすぎる。魏延が嫌い。全ての仕事の最終チェックをしとる。五丈原の戦陣で病死。

徐晃···呂布との戦ごろから曹操の麾下。もとは、洛陽にいた役人。小部隊の指揮から、一軍を指揮するまで出世。沈着で、危険を感じたら、無理に動かない、待つ男。病没。

徐庶···荊州司馬徽の門下。俊英と謳われる。流浪が好き。伊籍や諸葛亮が友人。剣の腕前や軍学が常人技ではないが、国家のためにその才能を生かそうとは思わない。劉備の軍師になりそうだったが、母親が潁川にいるため、曹操のところへ行く。

徐盛···呉の軍人。荊州西部を守る。初戦では泣き、小便を漏らし、大も漏らした。陸遜勝利後は、陸遜の実力を認め、麾下にはいる。

申儀···魏の軍人。郭模が投降してくる。
甄氏···河北一の美女と言われる。袁煕の妻だったが、曹丕の妻。曹丕に心を開かない。曹丕に殺された。死ぬ。

申生···春秋時代、晋の献公の子。後継争いで継母に疎まれ、国に残り、自殺に追い込まれる。

任成···張衛の副将。大男。五斗米道信者。
審栄···審配の甥。審配と違って気が弱い。袁紹から裏切って曹操の味方へ。

審配···袁紹の文官。忠烈な男。顔良文醜死後、主戦論派。田豊ほど、民政の腕はない。袁紹への忠義を貫いて曹操に処刑される。

辛毗···曹操の頃からの老臣。出世はしてないが、人を食ったようなところがある。軍艦を率いる。戦は嫌いだが、若い将軍と兵法論議をしては打ち負かす。頑固者。

鄒氏···張済の妻。すごい美人。後宮で幼い頃から媚術を教え込まれた。弟がいる。五錮の者に腹を切られて死ぬ。

成玄固···烏丸族。馬を飼って生計をたてる、小さな村の長。趙雲に勝るほどの劉備軍随一の馬術の達人だが、いつも冷静で心優しいのが戦士としては欠点。左腕を袁術との戦いで切り落とす。赤兎を触っても嫌がられなかった男。呂布赤兎馬を預けられ、故郷に帰って馬を育てる。

石岐···曹操の部下の情報屋のリーダー。浮屠(仏教)信者。五錮の者を従える。張魯を普通の人間にした。鮮広と仲が良い。腕利き。鮮広と相討ち。

赤兎···呂布の馬。一日千里を走る。名馬。呂布赤兎馬が好きだった関羽赤兎馬の子供に赤兎と名付けて乗る。

絶影···影をも追えぬと言う駿馬で、曹操の馬。
潜魚···張昭と同じくらい小男。最初は孫賁の間者。五十人以上の手下あり。

鮮広···張魯の伯父だが、張衡と血は繋がってない。武術の腕前が人並外れている。張衛に武術を教える。間者を独自に抱えている。石岐と仲が良い。張衛の父っぽい。石岐と相討ち。

曹安民···曹操の甥。張繡戦で死ぬ。
曹叡···曹丕の息子。幼い頃から利発で、曹操にも愛された。曹丕の死後、魏帝に即位。軍略の才では曹丕に勝る。驚くべき理解力があるが、気分にむらがある。浪費癖があり、宮殿を二つ建てた。優れた部分と駄目な部分が混在している。欲望を抑えることを知らない。全体の状況にまるで目を向けようとしないわがままさがある。天下を取る気はない。

曹休···曹丕の将軍。司馬懿と並んで、軍内で第二位の地位にいる。曹操の甥で、曹丕の従兄。政には疎く、生粋の軍人。呉に大敗して、憤怒のあまり死ぬ。

曹洪···曹操の義軍の募集に集まる。曹一族。乗っていた馬を、死にかけの曹操に渡して、代わりに戦場に残るが、生存。病気を患う。

曹昂···曹操の長子。曹操に自分の乗っている馬をあげて逃がす。張繡戦で死ぬ。

曹植···曹操の息子。闊達で、詩の才能がある。優しいが、甘い部分がある。曹操の死後、青洲臨淄にいる。大きな悪さを隠すために小さな悪さをする。

曹真···曹丕に気に入られた将軍。曹丕の幼なじみ。曹操の挙兵に応じようとした父が、途次で殺された。その後、曹操に引き取られる。凡庸だが、曹丕を決して裏切らない。野心なし。しっかりと目配りができる。全体の戦況を見る目が欠けているかも。一州の指揮官程度が適任だが、人望がある。自分を大きく見せようとする。自分の勢力を増やしたい。誠実さがある病にかかって死ぬ。

曹仁···曹操の義軍の募集に集まる。曹一族。数十騎で一万の軍勢に突っ込んで生き残れるほど猛将。周瑜の策にはまる。城の守備に定評がある。思いきりの良いとこがある。夏侯惇の死後、軍の中心。朱桓に負けて憤死

曹崇···曹操の父。昔は大尉だった。女の趣味が悪い。

曹操···常識が通じなく、勝つためならなんでもやるし、人の能力を引き出す天才と、徐庶に言われる。自分の名を歴史に刻みたい。人間を服従するものと反対するものの2パターンに分けるが、荀彧は特別。死んだら部下を役立たずと思う。歌を読む。皇后や皇族を処分。覇者の戦をする。関羽を気に入ってる。戦好き。病死。完璧主義。卓越した先見を持ち、貪欲で、理屈ではない物でも動く。

曹爽···曹真の息子で魏の将軍。戦での手柄というより、軍務で実績を上げてきた。実力はある。曹真の漢中出兵に反対。上に弱く下に強い。

曹泰···曹操の将軍。曹仁の息子。
曹沖···曹操が最も認める曹操の息子。利発で、剣も馬も弓も上手い。胆力もある。不意の病で若くして死ぬ。

曹騰···曹操の祖父。宦官。
曹徳···曹操の末弟。
曹丕···曹操の子。人を本当には信じないところが曹操に好かれていない。暗い。緻密で狡猾。周囲の人に厳しいが、人をよく見る。物事を客観的に冷静に判断する能力がある。曹操の後継で、曹操の志を継ごうとする。人を惹き付ける魅力がないと言われる。漢王室の血を断ちたい。鍼を信用してない。魏国の帝となる。卓抜な民政の手腕を持つ。軍事の才能はないが、戦で華々しく原野を駆けたい。事の本質を見通す賢明さがある。大らかさはない。人を見る眼あり。甄氏を愛している。体面を第一に考える個とがある。軍中で、他の一族の力が伸びるのを嫌う。病にかかって、40才の若さで死んだ。

曹豹···陶謙の遺臣。勇猛の将。張飛に酔った勢いで殺される。

沮授···袁紹の文官。顔良文醜死後、持久戦派。
袁紹に戦場に捨てられ、曹操に捕らえられたが、脱走を図っているのがばれて斬られる。

蘇双···有名な商人。劉備に支援。
蘇飛···黄祖軍の実戦隊長。
祖茂···呉郡からの義勇兵で、孫堅の側近。四人の隊長のうち、一番冷静。孫堅の頭巾を借りて、囮となって死ぬ。

孫堅···勤王の意はある。
孫権···大柄で鼻梁がしっかりしていて、目の色は青。碧眼児と呼ばれる。昔は髭も青く、紫髯公などと呼ばれた。髪は茶色。並外れた民政の才能がある。なかなかの器量。慎重で注意深く、完成された判断力を持つ。決断遅い。勤王の意はある。後のことを考える前に、その場のことに心を砕く男。陰性のしたたかさ。手堅く、巧妙。信義に欠ける。文官向き。利で動く。目標は豊かな国土を作ることで、天下を取ろうとしてない。一人一人の力量に絶えず疑問を持つ。名より実を求める。知っていることを全て晒さない。

孫乾···徐州で劉備に従う。文官で、民政が得意。劉備兗州に逃れるときに、小沛に置いとかれる。

孫策···小覇王と呼ばれる。周瑜とは義兄弟。逢蘭に合うときは、周策という偽名を使う。戦好き。
毒弓の影響で死ぬ。勤王の意はある。

孫紹···孫策の娘。穏やかな性格。
孫登···孫権の息子。
孫夫人···孫権の妹で、劉備の妻。董香と剣で勝負して負ける。男顔負けの武芸好み。白馬に赤い具足。剣の技を習得している。躍りのような剣で、非力。花好き。孫権のところへ里帰りして戻らず。

孫輔···孫権の親しくしている叔父。孫家を裏切り、曹操の配下の荀彧と内通。孫権に殺される。

孫賁···孫堅の従兄。政治的能力が高く、謀略が得意。野心はない。袁術を、口と腹が違う男と呼ぶ。牛渚で隠居。

【タ行】
大喬···橋公の娘。小喬と合わせて二喬と呼ばれる。孫策の妻。

太史慈···字は子義。孫策と互角の武勇。劉繇の元部下で、今は孫策の部下。旗本。海陵で、海賊に襲われ、孫権を毒矢から守りながら死ぬ。

段珪···張譲と一緒に帝を誘拐。
种輯···天皇に董承と共に仕える。
趙雲···字は子竜。常山郡出身。めちゃくちゃ強く、純真。気にし始めるとしつこいのが欠点。朱鳳の夫。病死。

張衛···山育ちなので、山に詳しく、山のスペシャリスト。考えすぎるのが欠点。間者の部隊を鮮広から受け継ぐ。五斗米道の降伏をきっかけに荒々しく、自信に満ちた男になった。将軍になれる資質はある。山奥で暮らす。劉備が五十万の曹操を打ち破ったことに影響される。雍州で、豪族を糾合して叛乱を起こそうとする。軍費のために略奪をやり始める。天下に憧れる。伝国の玉璽を目的に袁綝を誘拐する。袁綝をやった。人に頼る悪癖。馬超に右腕切られる。雍州→新城郡→長江南岸へと動く。郭淮に懸賞金をかけられる。呉の仲間になろうとしたが、朱桓の軍に襲われて死ぬ。


張燕···常山郡出身で、黒山賊の頭。飛燕将軍などと呼ばれる。小柄。勢力は100万の人民を擁する。曹操に降伏。

張温···西の反乱軍を討伐するための大将。孫堅董卓の喧嘩をなだめる。

張角···黄布賊の頭目。天公将軍。
張毅···白髯の老人。太平道の信徒をまとめている。

張既···曹操袁紹と闘った頃から、魏の将軍。大きな武功はないが、失敗もない。粘り強く、柔軟な考えを持ち、戦も上手い。

張嶷···劉備の校尉だったが、漢中での働きで、将軍に昇格。騎馬隊の指揮が上手い。

張勲···袁術の部下の部将。
張衡···五斗米道二代目の教祖。張魯の父。
張郃···袁紹の部下だが、袁紹の理不尽により、降伏して、曹操に寝返る。重装備の兵を率いており、城攻め得意。優秀。曹洪に認められる。前線に立ちたがる。攻撃的で、揉みに揉んで突破する戦が得意。蜀の殿軍を衝こうとしたが、反撃に合い、死ぬ。

重耳···春秋時代、晋の献公の子。後継争いで継母に疎まれ、国外に出て、後に帰国し、覇者となる。

張繡···張済の甥。張済の死後、軍勢を引き継ぐ。曹操に降伏したと見せかけ、裏切る。謀略が得意。腰の座った男。鄒氏が亡くなった後、冷静になって曹操配下へ。もともと優秀。

張純···幽州で略奪する北の反乱の頭目のひとり。
張昭···揚州の郡庁勤めをやっていた。民政の腕が良い。そこから、孫策に仕える。背が低く、痩せており、髭に白いものがまじった男。欠点は勇敢でなく、臆病で血が嫌い。黄蓋と仲が良い。曹操荊州を攻めてきた時は降伏を主張した。陸遜の実力を認める。不満があるとき、独り言を呟く。諜略で関羽張飛を殺す。

張松···字は永年。益州の別駕(属吏の長)で、劉璋の治政に不満を持つ。身長115cm。劉璋を裏切って劉備へ。兄は劉璋の側近だが、器量は張松の勝ち。内応の書簡を、兄にバレて殺される。頭はキレるが、純真なところが弱点。

張譲···段珪と一緒に帝を誘拐。
張済···董卓の遺臣。弘農郡。ただの荒武者。
張生平···有名な商人。劉備に支援。
張超···張邈の弟。
張邈···曹操の古くからの友人。曹操を裏切る。曹操から親友と思われていた。

趙範···桂陽郡の太守。趙雲が流浪のとき、面識あり

張飛···豪放だが、細心もある。心優しい。蛇が嫌い。肉屋の倅。戦の匂いを感じる。人をよく見るし、勘も鋭い。細心な心配りが出来る。厳しい調練で兵が死ぬが、殺したくて殺してる訳じゃない。馬超に一番優しいと評される。心は脆いところがある。酒の味に敏感。路幽に毒を飲まされ、路幽を抱きしめながら死ぬ。

張苞···張飛の長男。関興と兄弟のような付き合い。路恂含む致死軍に奇襲され、殺された。

張宝···張角の弟。地公将軍。
張揚···河内郡の太守。献帝を移動させる。野心のない男。呂布の古い馴染み。

張翼···劉備の校尉だったが、漢中での働きで、将軍に昇格。騎馬隊の指揮が上手い。

張梁···張角の弟。人公将軍。
張陵···五斗米道を始めた、張魯の祖父。
張遼···呂布の部下の部将。呂布の部将の中でもましで、決断が早く、動きが果敢。その後、曹操に仕える。裏表がない。曹操の配下でも騎馬の扱いが突出。関羽と仲良し。合肥を守る。致死軍が曹丕に向けて放った矢をかばって負傷。それが原因で死ぬ。

張魯···五斗米道頭目。母は、いまだ娘にしか見えぬほど若く美しい。痩せていて背が低く、老人のよう。臆病。巫術という名の医術を使う。石岐を父のように慕う。人の話を聞く力はある。曹操に降伏。

沈于···馬駿白に馬超がつけた、寡黙な男。心の動きをほとんどみせない。

陳宮···劉岱の元部下の文官。曹操が才を感じる。軍略より商才あり。曹操を裏切る。武力と政治を分離して、それぞれに権力を持たせるべきと考えていた。呂布の死後、呂布に殉じる。

陳羣···曹丕の文官。仕事内容は、法の整備と人材の登用である。侍中(秘書官)である。孫権に対して不信感を持つ。

陳珪···徐州の高官。夏侯惇の知り合いの老人。呂布の信頼を得ている。能力はある。

陳氏···劉表の前妻。
陳就···黄祖の部下。VS孫権の時は先鋒で、討ち取られる

陳式···蜀の将軍。馬謖ミスして魏に負けた後の新兵を率いる。成都から連れてこられる。重装備の歩兵を連れ、攻城兵器の作成もよくした。根っからの軍人で、命令の遂行を第一と考える。果敢。派手な功名はないが、大きな失敗もない。攻城戦が得意。姜維と一緒に動きがち。

陳震···孫権が呉帝になったときに蜀が送った祝賀の使者。礼は失わず、孫権の肚の内は探れる。諸葛瑾といかにも合いそう。

陳登···徐州の高官。陳珪の息子で、切れ者
陳旅···周瑜が捕らえた曹操の間者。
陳琳···袁紹曹操の悪口を発した檄文の作者。つまり、袁紹配下。

陳倫···隆中の村長の娘で、孔明の妻。陳礼とは縁戚。眼の光が生き生きしている。

陳礼···隆中の村の人。諸葛亮の知り合い。きれい好き。孔明劉備に引き抜かれた時に、両親や祖父に反対されたが、孔明のことを追って劉備軍に入り、校尉となる。馬の扱いも槍もなかなか上手。性根もあるし、頭はよく働く。張飛の副官。欠点は全体の戦況に目が向かないこと。とても優秀で、将軍としてちゃんとした実力。独断で動いたため、陸遜の策にはまり、谷の上から木や岩を落とされて死ぬ。

程昱···老齢だが、頭脳明晰で全てに深い学識がある。曹操の部下。馬の捌きはなかなか。最も効率的な配置を考えるという点で、抜きん出ている。長生きした。

丁儀···曹植を後継に推した中心人物。夏侯尚と親しい。曹丕に左遷され、投獄され、冤罪で処刑される。

丁原···呂布に切られた。
氐族···武都群の帰順しない少数民族
程普···呉郡からの義勇兵で、孫堅の側近。騎馬で揉みに揉む激しい戦が得意。かつては周瑜と口を利こうとしなかったが、山越族討伐のころから、協力的。致死軍を組織した。病死。

丁夫人···曹操の正妻。
丁廙···丁儀の弟。曹丕に処刑された。
典韋···曹操の近衛。
田楷···青州の人。曹操から、無能と称される。
田豊···文官として優秀。袁紹の味方。鄒氏に間者の訓練をする。曹操劉備を攻める際に、許都攻めを提案。結果的に合ってたが採用されず。その後、袁紹曹操が全面戦争となったときには攻めるのを否定。袁紹の血の結束に異議を唱えたため、官渡の敗戦の後、処断される。

杜韋···五斗米道の祭酒で、劉璋の間者。戦を否定。

董允···蒋琬の下で働く能吏。
鄧艾···魏の校尉。かつて、曹操の従者をしていた。

陶謙
董香···董陵の娘で、張飛の妻。招揺を小さい頃から育てた大柄の女。眉が秀でる。強い光を放つ目。剣・馬が上手で、剣では王安と互角または、少し上。料理上手。酒がとても強い。張飛に香々と呼ばれる。路恂含む致死軍に奇襲され、殺された。

鄧芝···蜀の文官。孔明が驚くほどのしたたかさを発揮。

董承···献帝に従っている部将。行幸を助ける。董太后の甥。曹操に処刑される。

太后···霊帝の母。協を育てる。
董卓
蹋頓···烏丸で最も名の通った将軍。公孫瓉をさんざん苦しめた。四角い顔の目が細い男。張遼に左手を斬り飛ばされ、その後、曹操に処刑された。

董陵···張飛に招揺をあげる。西城を守る劉表配下の老将。黄祖と幼なじみで、共に洛陽で学んだ。嫌な感じはしないいい人。蔡瑁が嫌い。

【ナ行】

【ハ行】
白繞···黒山の賊とともに濮陽城の西を守る大将。軍規がしっかりしている。

白忠···以前は劉焉の部将で、今は張衛の副将。どこにでもいそうな中年。軍学に通じる。張衛に軍学を教えた。五斗米道信者。

馬休···馬超の次弟。父譲りの堂々とした体躯。だが、気が弱い。曹操に投獄され、首を跳ねられる。

馬駿白···馬超の息子。凛々しく、好奇心の強そうな顔。孔明に鏡もらう。

馬謖···劉備配下。襄陽の名門の子弟。馬良の弟。学問を修める。兄ほどの才はないが、軍人の素質がある。出来ないところまで出来るというような所がある。黄忠が死んだとき、将軍に昇格。馬良より、単純で豪快で人に慕われる。陳礼に嫉妬。軍人として使われ、将軍になる。負けたことがなかったのが欠点。同世代の中ではずば抜けている。機転が利く。何事も自分こそがとなるところが欠点。孔明に気に入られたがる。才気走るところがなおる。一を言えば十が分かる。孔明とは父子のような関係。軍令に違反したため、打ち首。

馬成···周瑜が捕らえた曹操の間者。
馬岱···馬超の従弟。馬超について着てる。馬超軍を代わりに指揮している。一軍の指揮が出来るほど成長。大局の判断となるとどこか心もとない。分かりきったことを言っちゃう欠点。山岳戦に長ける。

馬忠···劉備の校尉だったが、将軍になる。趙雲とともに劉備の撤退をサポート。蜀の南に行く。180センチの偉丈夫。磊落な性格。兵の気持ちをよくつかむ。孟獲を気に入る。

馬超···馬騰の長男。字は孟起。涼州にいる。具足が派手なので、錦馬超と呼ばれる勇猛な武人。実力が全てと思い定める。人に担がれてしまう弱さがある。人を引き付ける何かがある。直情径行の男。一人好き。原野戦、砂漠戦が得意。槍より剣が得意で並ぶものがいない。諜略はできない。天下を統一する意思はない。弓一本で城塔に登った梁寛を撃ち抜く。妻子が夏侯淵に殺される。目が暗く、絶望の剣を振るう。簡雍に説得され、劉備軍へ。死ぬまでは臣下でいて、決して裏切らないと劉備と約束。冷笑的な目で蜀の動向を見る。人の世の野心や欲というものから少し離れたい。山の生活で情を表面に出す男になる。

馬鉄···馬超の末弟。曹操に投獄され、首を跳ねられる。馬超の片腕のようなもの。

馬騰···馬超の父。元木こりで西涼の大将。董卓討伐の諸侯の一人。韓遂の義兄弟。めちゃくちゃでかい。羌族の血を受ける。妻もまた羌族。戦上手。尊皇の意が異常に強い。曹操の心を見切る。一族200名と共に曹操に首を跳ねられる。

馬良···劉備配下。襄陽の名門の子弟。学問を修める。将来を見通して、民政を行うことが出来る。孔明に信頼されてる。長身で物静かで、無駄がない。頭が切れすぎる。眉毛が白い。虚実で幻惑せず、正面切った戦をしたがる。発想力がある。陸遜との戦いで死ぬ。

万弘···孔明の従者。
樊稠···董卓の遺臣。李傕に殺される。
費禕···蒋琬の下にいる能吏。物言いが謹み深い。
麋竺···陶謙の元家臣で元商人。劉備曰く、取り立てて特徴のない男。帝の存在の必要性を強く感じる。それほど緊張していないが、頭を働かせているときに膝を小刻みに震わせる癖。緊張したときに、膝の震えが止まる。民政得意。麋芳の不甲斐なさに腹を立てて憤死。

麋芳···麋竺の弟で麋燐の兄。兄妹の名に頼るばかりの男。取れる税を取っていない。地方部隊の校尉程度の力。何事も懸命にやらないことが欠点。肝が小さい。関羽に任されてた城を開けて呉に裏切る。

費曜···魏の将軍。孔明司馬懿の雍州戦で従軍。
麋燐···麋竺の妹。劉備が美しく感じるほどの美貌

風華···袁綝の飼ってる白い犬。二頭の子供がいる。

文醜···袁紹の自慢の武将。騎兵を指揮するのが得意。呂布に戦を知らないと言われる。許褚に討ち取られる。

文聘···魏の将軍。司馬懿と仲が良い。手堅い戦をする。

弁···何皇后の生んだ王子。暗愚
辺容···民政に長けた劉備の文官。応累の推挙で、馬良の下で働いていた。荊州の民政をする。性格がはっきり見えない。血が嫌い。

龐羲···劉璋の幼なじみで、劉璋から信頼をおかれている四万の軍の大将。元々献帝に従っていた。

鮑信···八千の軍で、董卓討伐の軍に参加。抜け駆けが好き。曹操が気に入っている。勇猛。青州黄布賊との戦いで討ち死に。

法正···字は孝直。劉璋陣営の不満派。端正な顔立ちだが、目が暗い。劉璋を裏切って劉備へ。法律を作るのに役立つ。

鮑忠···鮑信の弟。汜水関に夜襲をかけたが、討ち死に。

龐統···孔明の古い友。劉備の軍師。司馬徽のところに出入りし、鳳雛と呼ばれる。筋力がない。気が強い男。はじめから悩み、悩んで悩み抜き、人が考え付かないようなところに到達する。柔軟さがあり、関羽と相性よし。武功を焦ったのが原因か、弓で射られて死亡。

龐悳···曹操配下の于禁の副将。白馬にまたがり、見事に檄を使う。関羽が感心するほどの将軍。関羽に一騎討ちで負ける。

芒秘···白水関から八百里ほど西に住む羌族の族長。五万人程度をまとめる。白い髭を蓄えた小柄な老人。乱世から離れた深山に住む。馬騰とは従兄の関係。馬騰の母の姉が母。

逢蘭···江都の近くで父親と二人暮らし。孫策にやられる。肌が浅黒い。孫策が毒弓を持った許貢に襲われることを知っていた。つまり、曹操(荀彧)がよこした刺客。

【マ行】
満寵···魏の将軍。合肥新城に入る。曹休ほど甘くない。張遼の軍略を最も受け継ぐ。人望がある。

毛玠···魏の将軍。司馬懿と仲が良い。手堅い戦をする。

孟獲···南中では最も声望の高い豪族。カリスマ性がある。雍闓と近いが、一体ではない。肌は浅黒いが、端正な顔立ち。勇猛なだけではない。戦の才能は非凡。孔明に七回負ける。その後、蜀の仲間となり、南中を治める。

孟達···劉璋配下。武人で、劉璋を裏切って劉備へ。その後、魏→蜀という感じで裏切る。張飛関羽に嫌われてる。税の一部で私腹を肥やす悪癖がある。劉備を裏切って曹丕に寝返りそう。信義に欠ける。裏切りの才能がある。司馬懿の軍に殺された。

【ヤ行】

兪渉···孫堅の援軍で汜水関を攻めようと計画されたが、もう死んでた。

瑶···呂布の妻。花が好き。
楊蛾···司馬懿と仲良しな女性。情事の末、死ぬ。
楊懐···劉璋の部将で、強硬派。劉備への救援に反対。劉備に殺される。

雍闓···南中の叛乱の勢力の一つの長。高定と仲が悪い。南中全域を支配しようとする。高定に殺された。

楊儀···蜀の軍人。人との折り合いが悪いが、能力はある。魏延と仲が悪い。非情さもある。

楊脩···曹操の文官。曹植についてたが、曹丕を後継と決めてからは、曹操のもとに戻した。仕事でミスして許褚に殺された。

楊阜···韋康が残した文官。梁寛と対立したため、馬超から三十名ほどの文官を率いて出奔。

羊和···勝手に爰京の弟子を自称している。爰京と起居をともにする。鍼を打つ指先に天性のものがある。

【ラ行】
雷銅···劉備の軍人。実力を見せ始める。
李恢···益州で臣従してきた劉備の文官。馬良の下で働く。有能。南中平夷の出身。病没。

李傕···董卓直属の四人の将軍の筆頭。孫堅を仲間にしようと董卓が送った使い。部下に殺される。

李堪···関中十部軍の諸将の一人。曹操戦で切られる。

李姫···呂布が抱いた女性。呂布の身の回りの世話をする。花が好き。

李厳···劉璋から投降して、劉備へ。なかなかの男と劉備に評される。老練な将軍で、判断力も悪くないが、粘りに欠ける。人格者。自らの信念にしたがって生きたため、濁流で兵士や、兵糧が流れるのが耐えれず、十分な兵糧を送るのを諦める。その後、軍の役職を召し上げられ、梓潼郡で庶民として暮らす。

陸遜···孫権の配下。土地の細かい部分をよく知る。普段は温厚だが、戦では果敢。周瑜派。周瑜にも実力を評価される。益州方面の指揮官。孫策の娘を嫁にもらう。劉備に底が知れると言われる。妻とは上手く行っていない。劉備との戦いの後、軍の頂点になる。天下への欲望が強く、孫権に少し苛立つ。諜略ばかりに浮身をやつすのは、天下を目指す男のやるべきことじゃないと考える。

李粛···呂布への董卓の使い。五原の出身。
李典···曹操の部将。高幹反乱時が初登場。慎重すぎる守りの部将。病死。楽進と相性よし。

李豊···李厳の息子。
劉焉···幽州の勅史。その後、益州の牧となる。優秀。漢王室に連なる。

劉恢···代群の豪族。
劉琦···劉表の長男。劉表が後継に従っている。病ですぐ死ぬ。

劉虞···帝と血統が近い、幽州の牧。袁紹に、帝にならないかと提案されたが、辞退。烏丸の賊徒にたいして融和策をとる。そのため、公孫瓉と対立したが、首をはねられた。

劉循···劉璋の息子。籠城戦を得意とするかも。
劉勝···漢の中山靖王。劉備の祖先。
劉璋···劉焉の子息。漢王室に連なる。臆病で用心深い。曹操から暗愚極まりないと言われる。手強いものを遠ざけ、軟弱なものを回りに集める。

劉禅···甘夫人の生んだ劉備の小肥りの息子。率直な性格だが、激しさに欠ける。凡庸。芯が弱い。乱世向きでない。太平の世なら、名君になれるかもしれない。民政はそれなり。次第に無気力になる。

劉琮···劉表の今の妻の蔡夫人の息子。妻が後継にしたがる。

劉岱···兗州の牧。青州黄布賊に寄せ集め五万の軍で立ち向かったが、死ぬ。

劉岱···同姓同名だが別人。曹操を裏切った劉備を倒しに行く。

劉度···零陵太守。関羽に攻められる。奇策をあまり使わない。裏切る人間ではない。

劉備···皇叔と呼ばれたりする。器が一番大きい。戦略を考えるが苦手。孫権の妹と婚姻。人を使い捨てになど出来ない男。人を惹き付けるカリスマ性が一番ある。漢中王となる。その後、蜀漢帝国の帝となる。天下を取る気力が関羽が殺された頃から、なくなる。病で死ぬ。

劉表···手強い。荊州を支配。漢王室に連なる。病死。民政の男。

劉夫人···袁紹の妻。袁紹の死後、袁紹の側室全員殺す。

劉曄···曹操の謀臣。
劉繇···揚州勅史。袁術に寿春から追い出され、敵対。

廖化···劉備配下。張飛趙雲には劣るが、堅実な厳しい訓練をする。調練で人が死ぬほどの激しさはない。普通の軍以上の働きはするが、精強ではない。孟達に襲われるがかろうじて生還。

梁寛···韋康が残した文官。馬超軍に協力的のフリをしていた。曹操の文官。馬超に弓で射られる。

凌統···孫権の将軍。江夏で闘って死んだ父の遺骸を守り通す。急成長。孫権が気に入る。父を殺されたので甘寧を恨む。張遼にぼろ負けする。周瑜派。周瑜の意志を継ぎたいと強く希望。水軍の統括。

呂範···孫策の頃からの幕僚。
呂布···以外に正義の気質があるな。それでいて、真っ直ぐすぎる。200歩離れたところから戟の胡を弓で射抜ける。強敵と戦えるほど喜ぶ。自身の敗北を許さない誇り高き武人。

呂蒙···孫権の将軍。風格がある。若い頃は学問をバカにするなどの荒っぽさが目だったが、今は落ち着いてる。呉の利益を最優先する油断ならない人物。孫権にもっとも信頼されていた。関羽を武人として評価している。病死。自らの病を利用して荊州を取ろうとしていた。陸遜の実力を買う。

霊帝···立太子いないまま、崩御
魯粛···孫権重臣周瑜の友で、周瑜に推されて仕官する。軍事、外交、民政全部出来て、優秀。情勢を判断する力量が非凡。穏やかだが、芯に強いものを持つ。主戦派。孫権の妹と劉備の婚姻を進めた。劉備と仲良くしていきたい派だが、病死。

路恂···孫権陣営。程普が周瑜に紹介する。小柄で精悍な目をしている。山越族の長の子息で、致死軍を率いる。幽の異腹の弟。敵に紛れて奇襲が得意。諜報活動も出来る。張昭の命令の、張飛の暗殺を失敗し、張飛に真っ二つに切られた。

路輔···周瑜の子供。山越族が、丹陽郡か新都郡の大守に推薦する。張昭の養子

路芳···路恂の副官をしていた路恂の従弟。小柄で、痩せている。通常軍でありたいという志向。

路幽···周瑜が雇った間諜をなすもの。剣をよく使い、端正な顔立ちの女性。部下は20名ほど。山越では有力な一族。山越族の軍を致死軍と名付ける。張飛の前では、何景と名乗り、張飛に毒を飲ませるために自分も毒を飲み、死亡。浅黒い肌に、白い歯。

謎解きはディナーのあとで(小学館)

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東川 篤哉 (著)

 

結局風祭警部と宝生麗子の刑事としての能力って同じぐらいだなと感じる。

好きなのは「綺麗な薔薇には殺意がございます」だった。綺麗に伏線が回収されていって気持ちよかった。

謎がウミガメのスープみたいな構造をしているなと思った。

清洲会議(幻冬舎文庫)

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三谷幸喜(著)

 

柴田勝家

感情的に真っ直ぐ考えるタイプ。純粋。お市のことが好き。

羽柴秀吉

才覚で戦乱の世を渡ってきた。人を欺き、腹芸を得意とする。野心家で天下人を目指す。

丹羽長秀

頭であれこれ考えるのが得意。柴田勝家を支えてきた。柴田と羽柴どちらに着くか悩む。

滝川一益

忍者出身の者。感情的なタイプだが、頭の回転は柴田勝家よりは上か。

明智光秀

織田信長を倒し、羽柴秀吉にやられる。

池田恒興

身の振り方がそこそこ出世してきた。損得勘定で動くタイプ。

前田利家

一本気な性格であるであり、聡明でもある。柴田勝家の与力で羽柴秀吉の親友。柴田勝家羽柴秀吉の対立に苦悩。

黒田官兵衛

羽柴秀吉の頭脳。謀略に長けている。

前田玄以

織田家の文官のリーダー的存在。有能。

堀秀政

成長株。全体的に優秀とされている。

秀吉の妻。昔のように秀吉と楽しく暮らしたい。

織田信雄

信長の次男。うつけもの。

織田信孝

信長の三男。織田家であることを誇りに思う。そこそこ優秀であるが、天下を取れるほどの器ではない。

織田信包

信長の弟。茶道にはまる。世捨て人。ニート

お市

信長の妹。羽柴秀吉が憎いほど大嫌い。そのために嫌いな柴田勝家と結婚するほど。

松姫

信忠の嫁。武田家の血筋を残したいと考える。地味に策略家。

三法師

信忠の息子。3歳。

名言

安心は人を愚かにし、不安は人を賢くする。

感想

人の心情主体の小説。羽柴秀吉がもっともらしい発言をすぐに言えるのが凄いなと思う。恥ずかしくも自分も才覚を用いて色々話してみたいと思ってしまったほどだ。少々物語としての動きが少ない気がしたが、面白かった。丹羽長秀前田利家が個人的に好き。

 

 

チーム・バチスタの栄光(宝島社文庫)

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海堂 尊 (著)

 

心理的描写が面白かったので追加で書き記す。

前提として、心理学を日常で必要とする場面は説得心理読影らしい。

登場人物

田口公平

・東城大学医学部付属病院神経内科学教室講師、不定愁訴外来(通称「愚痴外来」)。

・その仕事と名前から「グッチー」「行灯」などとあだ名される。

・外科医としての適正があったが、血を見るのがいやだという理由で神経内科医となる。

・白鳥曰く、「パッシヴ・フェーズ」の純粋な使用者。白鳥曰く姫宮よりも優れているらしい。

・辛抱強く話を聞き続けるその手腕から、口コミで評判が広がり、来院する患者が多い。

・病院内では「出世競争から外れながら、大学には居座り続けている」という評価がある。

・40歳で、高階からは性格が素直過ぎるところを評価される。

白鳥圭輔

厚生労働省大臣官房秘書課付技官・医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長。

・通称「ロジカル・モンスター」、彼が通った後はぺんぺん草も生えないため、「火喰い鳥」などとも呼ばれる。

厚生労働省の問題児。

・田口からの第一印象は「ゴキブリ」。

・省内で追い出し同然の扱いを受けても、まったく懲りた様子がなく、もて余されて医療過誤死の中立的第三者機関設置プロジェクトを押し付けられる。

・医師免許も持っている。

・既婚者で2人の娘がいて、娘が飽きたたまごっちに夢中。

・「氷姫」と呼ばれる入省首席の姫宮という優秀な女性の部下がいるが、白鳥の評価は低い。

・「アクティブ・フェーズ」と称する挑発的な言動で人の深層を引きずり出すのが得意。

・その効果は穏やかな田口、老獪な高階院長や藤原看護師すら動揺・激怒させるほどで、挑発が過ぎて酒井や鳴海からは殴られる。

・自分にやれる事を最大限やる性格のようだ。

高階権太


・東城大学医学部付属病院院長で消化器腫瘍外科教授。

・田口にバチスタ・スキャンダルの予備調査を命じる。

・桐生を招聘し、「チーム・バチスタ」の結成に関わった張本人。

・会話を誘導し、詰将棋のように相手の逃げ場をなくしたり、院内の実力者の正論を論破するなど、強かな狸。

・自分の名前を嫌っている。「ゴンちゃん」と呼ばれていた。

藤原真琴


・61歳で、不定愁訴外来のただ一人の専任看護師。

・体は小柄で動作は緩慢に見えるが、必要なことはいつの間にか終わらせ、安定した印象を与えるベテラン。

・噂好きでその気になれば教授の首も飛ばせると噂される影の実力者。

・看護師達からの信望も厚い。

・「フジさん」と呼ばれているが「地雷原」という影のあだ名もある。

・定年退職後再任用を希望していたが、その政治力ゆえもて余されて不定愁訴外来への専任が決まる。

・高階との関係があり、チーム・バチスタの予備調査に田口を推薦する。

・マコリンと呼ばれる。

チーム・バチスタ

桐生恭一

・臓器統御外科助教授。

・「チーム・バチスタ」のリーダー、執刀医。

・高階の意向によって、フロリダ・サザンクロス心臓疾患専門病院から招聘される。

・論理的に構築した手術を行い、その手腕から「ミスター・パーフェクト」と称される。

・理路整然とした思考、患者を救うことへの清廉な志を持った非の打ち所の無い性格で、周囲を引き付ける魅力を持つ。

・田口の第一印象は「鷹」。

・鳴海の右手の腱を切ってしまう。

緑内障を患っており、手術に支障が出る。

アメリカに帰り、後進の育成にあたる。

鳴海涼


・37歳で、基礎病理学教室助教授、病理医。

・桐生の義弟で考えも桐生と似通る部分もある。

・かつて桐生とアメリカで外科医をしていたが、病理に興味を無理矢理移し病理医に転進。

・「ダブル・ステイン法」という術中診断法を確立させ、桐生と切除範囲を決める形で手術に参加している。

・気高さを感じさせる風貌や言動、言葉の端々に英語を交える語り口が特徴。

・白鳥曰く、パッシブフェーズとアクティブフェーズ両方を使いこなせるらしい。

・田口の第一印象は「シャム猫」。

・右手の腱をメスで切り裂かれたことにより、外科手術ができなくなる。

・桐生以上の才能を持つ。

垣谷雄次

・臓器統御外科講師、医局長、「チーム・バチスタ」第一助手。

・胸部大動脈瘤バイパス手術の専門家。

・桐生招聘以前は次期助教授になる予定だった。

・軽口を叩きつつもやや横柄に振る舞い、相手に威圧感を与えるタイプ。

・田口の第一印象は「カバ」。

・桐生の緑内障に気づく。

・無駄なことはしない主義。

酒井利樹

・臓器統御外科助手、「チーム・バチスタ」第二助手。

・チームに自ら志願して加入。

・以前執刀した患者が愚痴外来送りとなり、田口とは因縁がある。

・血気盛んだが自尊心が高く、桐生に心酔しているのに対し、垣谷の事は軽視している。

・田口の第一印象は「スピッツ」。

・実家は神経内科医院を開業している。

・大友と結婚。家業の医院を継ぐ予定。


氷室貢一郎

・麻酔科講師、「チーム・バチスタ」麻酔科医。

・物静かだが、感情を感じさせないような振る舞いで、田口には「死体のような男」と評される。

・喘息持ち。

・田口の第一印象は「紋白蝶」。

・エピドラに水酸化ナトリウムを入れて患者を殺害していた犯人。

羽場貴之

・臨床工学技士、「チーム・バチスタ」リスクマネジャーでもある。

・チーム最年長。

・人工心肺のスペシャリスト。

・コ・メディカルという職業柄、時間厳守を徹底する感覚の持ち主。

・田口の第一印象は「象」。

・真面目で正義感が強い人物。


大友直美

・手術室看護師主任。

・後輩の星野響子の後任として「チーム・バチスタ」に参加。

・彼女の加入以後、術死が始まる。

・噂や、加入後に始まった術死で自分が要因だと考えることもあり思い詰めているフリをする。

・田口の第一印象は「巻き貝」。

・気が強く、強かな一面もある。

・タバコを吸う。

・酒井と結婚。


星野響子

・2年目の手術室看護師。

・反射神経の良さを桐生に見込まれチームに参加するが、結婚を理由に寿退社する。24歳。

その他

黒崎誠一郎

・臓器統御外科教授。

・臓器統御外科のトップ、リスクマネジャーも務める。

・高階院長のライバルであり、消化器腫瘍外科出身の院長が臓器統御外科の人事に介入して桐生を招聘したことを内心腹に据えかねているが、その実力は認め、対外的には自分が招聘したかのようにアピールしている。

・目立ちたがり

兵藤勉

神経内科学教室助手、医局長。

・以前、田口を陰謀で陥れようとして失敗。

・院内の噂を嗅ぎ回っては吹聴しており、白鳥には「拡声器」と呼ばれている。

・上昇志向が強い。


有働

神経内科学教室教授。

・小心で院内政治には無頓着。


曳地均

・呼吸器内科学教室助教授。

・リスクマネジメント委員会委員長。

・周りが辟易するほどの何重否定も辞さない回りくどい言い回しで物事をぼやかすことに長けている。

松井

・総看護師長。

ミヒャエル

・フロリダのサザンクロス心臓疾患専門病院教授。

・桐生と鳴海を心配。

アガピ・アルノイド

南アフリカ、ノルガ共和国の反米ゲリラ少年兵。

・7歳で、アメリカで受け入れ拒否されたため東城大学医学部付属病院でバチスタ手術を受けることになる。

 

アクティブフェイズについて

・説得に分類される。

・アクティヴ・フェーズの際に使用するのは「オフェンシヴ・ヒアリング」

・「オフェンシヴ・ヒアリング」に対する防御策として使用するのが苦悩が原因の「シーアネモネトーク」か、秘密を守るための「スネイル・トーク」。

・相手の心臓を鷲摑みして、膿んでいる病巣にメスを突き立てる。
・未来を創るアクティヴ・フェーズ

・「火喰い鳥」かつ「ロジカル・モンスター」の白鳥が得意で使う。

アクティヴ・フェーズの極意

その1 「怒るか、怒らないか、ぎりぎりのところで持ちこたえる」
その2 「ガツンとやる前に、隠れる物陰を確保しておくこと」
その3 「用件が終了したら長居は禁物」
その4 「複数同時聴取で反射情報をからめ取れ」
その5 「身体を張って情報ゲット」
その6 「???」
その7 「反射消去法」
その8 「弱点を徹底的に攻めろ」
その9 「最後に信じられるのは自分だけ」
最終極意「すべての事象をありのままに見つめること」

 

 

パッシブフェーズ

・心理読影に分類される。

・パッシヴ・フェーズの際に使用するのは「ディフェンシヴ・トーク」。

・対象を自分の繭の中に取り込んでそこでゲロさせる。
・過去を看取るパッシヴ・フェーズ

・「氷姫」と呼ばれる姫宮や、主人公田口が得意で使う。白鳥によれば、田口の方が技術は高い。

 

パッシブとアクティブに対する個人的見解

パッシブフェーズは相手の話をじっくり聞いて相手をリラックスさせ、きちんと情報を聞き出す方法で、

アクティブフェーズは相手の心を揺さぶって、そこから本性を暴く方法のように感じた。

 

好きな一節

p362の「確かにおっしゃる通りです。でも数字には意味があります。それは一人の外科医の航跡。未来の外科医が目指す。輝ける銀嶺への道標なんです。」

説得と心理読影

 

感想

全員のキャラに欠点があり、桐生のような完璧人間にも光だけでなく、闇がある。リアリティがすごくあってすごく好き。基本的に筋道がしっかり立っており、納得できる内容だった。大学病院や医療の特殊な価値観があまり理解しにくかったが、楽しく読めた。作者が医療の現状を訴えているように感じた。

 

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

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森見 登美彦 (著)

黒髪の乙女

・天然キャラの女子大生。

・魅惑の大人世界に憧れて、夜の木屋街に繰り出すほどの好奇心の持ち主。

・他人には優しいが、とことんマイペース。

・底なしの酒量を誇る。

・「先輩」の想いには気づかず、待ち伏せはすべて奇遇だと思い込んでいる。

・得意技は、万能のおまじない「なむなむ!」と、姉から授かった「おともだちパンチ」。

先輩(私)


・京都の某国立大学に通う、偏屈で妄想癖のある大学生。

・クラブの後輩「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せるが、思考ばかりが先走りがちで行動がともなわない。

・本人いわく「彼女という城の外堀を埋め続ける日々」。

羽貫さん


・鯨飲という言葉がもっともよく似合う、大酒飲みの美女。

・職業は歯科衛生士。
・得意技は、宴会にまぎれこんでタダ酒を飲むことで、酔っぱらうと人の顔を舐める。

樋口さん


・「天狗」を自称する正体不明の若い男。

・韜晦の底が見えない。

・なぜかいつも浴衣を着ている。
・地に足のつかない想像をすると宙に浮かぶという「樋口式飛行術」を会得している。

東堂さん


・「東堂錦鯉センター」の経営者。

・厄介事がたび重なったうえ、最愛の鯉たちを竜巻にさらわれて落ち込んでいるところに「乙女」と出会う。

李白さん


先斗町界隈では有名な超お金持ちで、謎の老人。

・自家用三階建て電車に乗っている。
・本業は金貸し

・古書売り立て会を主催したり、偽電気ブランの元締めを務めたりもする。

千歳屋


京料理「千歳屋」の若旦那。

文化遺産の保護を口実に、春画の蒐集を趣味としている好事家で、「閨房調査団」の一員。

古本市の神様


・あらゆる本についての知識を持っていて、神をないがしろにした蒐集家の書庫から本をさらうといわれている。
・かわいい外見に似合わず、少々性格が悪い。

学園祭事務局長


・男にしておくにはもったいないほどの美貌の持ち主。

・趣味は落語と女装。

・学園祭で起こる様々なトラブルへの対応に忙しい。
・「先輩」の数少ない友人の一人で、彼が秘めた想いにも気づいており、ときにはからかい、ときには励ます。

パンツ(元)総番長


・失恋をきっかけに、願いごとが叶うまでパンツを穿き替えないと誓った大学生。
・歴代の記録を塗り替えて「パンツ総番長」の称号を手にした。

・学園祭でゲリラ演劇「偏屈王」を首謀し、脚本した人物。

須田紀子さん


・学園祭で本物そっくりの「象の尻」を出し物にしている女子学生。

・好きなものは、小さくて丸い達磨。

好きな言葉

「死ぬのは怖いな」「年をとれば怖くなくなるのかと思っていたが、ますます怖くなるな俺は」「そうかい。俺はそうでもない」「おまえは昔からそんなやつだ」「考えると不思議ではないか。この世に生を受ける前、我々は塵であった。死してまた塵に返る。人であるよりも塵である方が遥かに長い。では死んでいるのが普通であって、生きているのはわずかな例外にすぎない。ならばなにゆえ、死が怖いのか」

 

恋に恋する乙女は可愛いこともあろう。だがしかし、恋に恋する男たちの、分けへだてない不気味さよ!

 

たとえ行く手に待つのが失恋という奈落であっても、闇雲に跳躍すべき瞬間があるのではないか。今ここで跳ばなければ、未来永劫、薄暗い青春の片隅をくるくる廻り続けるだけではないのか。諸君はそれで本望か。このまま彼女に思いを打ち明けることもなく、ひとりぼっちで明日死んでも悔いはないと言える者がいるか。もしいるのなら一歩前へ!

 

諸君、異論があるか。あればことごとく却下だ。

 

彼女は微笑み、声にならない声で「奇遇ですね」と言った。私も声にならない声で「たまたま通りかかったものだから」と答えた。

 

人事を尽くして、天命をまて。

 

かくして先輩のそばへ歩み寄りながら、私は小さく呟いたのです。こうして出逢ったのも、何かの御縁。

感想

 

2章3章は笑いもあり、最高だった。恋愛に理屈などなく、一歩進む勇気が必要なのか。先輩のキャラも最高で、あの樋口さんに根性で勝ったり、屋上から落ちて、なんとか生存するところも良かった。私も人事を尽くして天命を待ちたいし、夜は短し歩けよ乙女のような愉快な人生を歩んでみたい。